志賀理江子 カナリア / Canary
志賀理江子 カナリア / Canary
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「仙台、オーストラリア、シンガポールで住民たちに取材し、導き出された「地図」をもとに、意図や作為を越えた何かをも捕獲しながら撮影していくフィールドワーク的試み」(版元紹介文より)として生み出された。
同年刊行の「illy」(赤々舎)とともに第33回木村伊兵衛写真賞を受賞した。
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撃たれて死ね。
印画紙が証拠品となる。プリントされた像は生ものであるかのごとく臭気を帯び、目の前にたちあらわれた。
この世の時間軸が写真側にあるとすれば、私は全くその圏外にいて、現在という宙ぶらりんでつかむことができない不確かなものから逃れようと、その確かに存在する軸への手がかりを必死に探す。
私という死に向かう、流れる時間そのものに対し、止まった時を作る行為は祈りに似て、自己と対立する存在への強い欲望、執着の上にイメージは成り立つ。
撮影の際、偶然を引き起こす仕掛けを自ら作り込み、なおかつ自分が意識的に持つビジョンのコントロールを失うべく、予測不可能にカメラに撃たれることを待っている。
写真を撮る「shoot」=撃つ、殺す行為だとしたら、それは逆に撃たれる意味であり、殺す行為で蘇生してしまう時間がある。
被写体や光景との出会いの段階、またはそれ以前で既に写真をみている。撮影以前に存在する時間が、圏外にある私を撃ち、蘇生する。
身体は媒体でしかない。カナリアを腹の中で飼っていた。
写真によって生け質にされた人物や風景が、あの世に捧げたものを見よ。
志賀理江子(帯文より)
●第33回木村伊兵衛写真賞受賞作
[タイトル] カナリア Canary
[出版元] 赤々舎
[出版年月日] 2007年12月(初版)
[ページ数] 80頁
[大きさ] 約27.7×41.9×1.5cm, 1.35kg(帯含む)
[フォーマット] ハードカバー
[タイトルよみ] カナリア
[著者・編者等] 志賀理江子/著、森大志郎/デザイン
[印刷] 文化堂印刷株式会社
[ISBN] 978-4-903545-21-9 C0072
[状態] 中古 経年並(三方少シミ・少ヤケ、少綴じイタミ、裏表紙少凹みキズ、帯切れ)
[付属品] 帯
[掲載本]
[関連展覧会]
志賀理江子(しが りえこ)
経歴
1980年 愛知県生まれ
2004年 チェルシー芸術大学(英国ロンドン)BAファインアートニューメディア課程卒業
個展
2001年 「Floating Occurrence」 graf(大阪)
2003年 「Jaques saw mw tomorrow morning.」 graf media gm(大阪)
2005年 「Lilly」 graf media gm(大阪)
2006年 「Lilly」 NUKE gallery(パリ、フランス)
2008年 「A Stranding Record」 Fotogalleriet(オスロ、ノルウェー)
2011年 「CANARY」 三菱地所アルティアム(福岡)
2011年 「CANARY」 Galerie Priska Pasquer(ケルン、ドイツ)
受賞
2005年 ミオ写真奨励賞 - 佳作(笠原美智子選)
2008年 木村伊兵衛写真賞
2009年 インフィニティ賞 / 若手写真家部門、国際写真センター(アメリカ)
出版物
・Lilly(artbeat Publishers CO, Ltd.)
・CANARY(赤々舎)
・カナリア門 (赤々舎)



















