ヘンリー・ムーア 羊のスケッチブック Henry Moore's Sheep Sketchbook
ヘンリー・ムーア 羊のスケッチブック Henry Moore's Sheep Sketchbook
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20世紀を代表する彫刻家ヘンリー・ムーアが、晩年に身近な自然と向き合いながら描いたドローイングを収めた一冊。
1972年、大規模展覧会準備のため彫刻制作が制限された時期、ムーアは羊の牧草地を見渡す小さなスタジオに拠点を移し、数か月にわたって羊の姿をスケッチし続けた。本書には、乳を飲む子羊、毛を刈られる羊、寄り添う母子の情景などが繊細な線で描き留められている。
雌羊と子羊のモチーフは、ムーアの彫刻作品に通底する「母と子」という重要な主題を想起させ、抽象彫刻とは異なるかたちで彼の造形思考を浮かび上がらせる。柔らかく即興的な線の中に、量感や構造をとらえようとする彫刻家ならではの視線が感じられる。
本書は、ムーアが娘メアリーに贈ったスケッチブックを、本人の監修のもと忠実に再現したファクシミリ版。実際のスケッチブックを終日再現しており、紙の裏写りや、裏からなぞった痕跡までもそのまま残されている。完成された作品集というより、思考と制作の途中をそのまま手渡されるような構成で、ムーアの制作の裏側を覗き込む感覚が味わえる点も大きな魅力。
彫刻家ヘンリー・ムーアのインスピレーションの源泉を、静かな日常の観察から鮮やかに伝える一冊。
[タイトル] Henry Moore's Sheep Sketchbook(ヘンリー・ムーアの羊のスケッチブック )
[出版元] THAMES AND HUDSON
[出版年月日] 1998年
[ページ数] 112頁
[大きさ] 約24.8×20.5×25.2×1.2cm、0.32kg
[フォーマット] ソフトカバー
[タイトルよみ] ヘンリー・ムーアズ・シープ・スケッチブック
[著者・編者等] ヘンリー・ムーア/著
[印刷] スロベニア/印刷・製本
[ISBN] 0-500-28072-X
[状態] 中古 【4】並下(全体的にヤケ、三方と見返しにシミ、表紙角に少折れ)
[付属品] なし
[掲載本]
[関連展覧会]
Henry Moore(ヘンリー・ムーア)1898-1986
1898年、イギリス・ヨークシャー州キャッスルフォード生まれ。
20世紀を代表する彫刻家のひとり。第一次世界大戦に従軍後、リーズ芸術学校で彫刻を学び、のちにロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)へ進学。1920年代より、石や木の素材性を重視し、直接彫り進める「ダイレクト・カーヴィング」の手法を推進し、イギリス近代彫刻の方向性を決定づけた。
人体、とりわけ「横たわる像(Reclining Figure)」や「母と子」を主題とした抽象彫刻を生涯にわたり探究し、有機的で量感あるフォルムによって国際的評価を確立。1930年代にはユニット・ワンに参加し、イギリスにおけるモダニズムの普及に寄与した。
第二次世界大戦中はロンドン地下鉄の防空壕に避難する人々を描いた「シェルター・ドローイング」を制作し、彫刻のみならずドローイングでも高い評価を受ける。戦後は大規模なパブリック・アートの依頼が増え、各国の都市や美術館に作品が設置された。1946年にニューヨーク近代美術館(MoMA)で回顧展を開催、1948年にはヴェネチア・ビエンナーレにて国際彫刻賞を受賞し、世界的名声を不動のものとする。
その後も創作を続ける一方、美術教育や芸術支援にも尽力し、晩年にはヘンリー・ムーア財団の設立につながる活動を行った。1986年没。
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