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宮崎学 けもの道の四季

宮崎学 けもの道の四季

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宮崎学『けもの道の四季』(平凡社)は、日本の山野に生きる野生動物たちの姿を、四季の移ろいとともに捉えた写真集である。宮崎は登山道や獣道に無人撮影用のロボットカメラを設置し、人の気配を排した状態で、そこを行き交う動物たちを長期にわたり記録してきた。本書には、その継続的な観察と撮影から生まれた代表的な成果が収められている。

日本の野生動物は警戒心が強く、姿を現す機会も少ない。派手さを求めて海外に被写体を探す選択肢もあるなかで、宮崎はあえて日本の自然に向き合い、時間と手間を惜しまない方法を選んだ。一年以上カメラを設置したまま、ただ一度のシャッターチャンスを待つこともあり、撮影目的に応じてカメラそのものを改造するなど、徹底した準備と工夫が作品を支えている。

無人撮影という手法によって、人に気づかぬまま通り過ぎる動物たちの自然な振る舞いが写し出される。そこには、捕食や移動、季節ごとの生活の変化といった、日本の自然環境のリズムそのものが映し込まれている。動物単体の姿だけでなく、四季のはっきりとした日本の風土のなかで、さまざまな生命が関係し合いながら生きている構造が、静かに浮かび上がる。

『けもの道の四季』は、斬新な撮影方法によって野生動物写真の新たな地平を切り開いた一冊であり、発表から長い年月を経た現在も評価が高い。〈けもの道〉というテーマの原点ともいえる本書は、日本の自然と野生動物を見つめ直すための重要な写真集として位置づけられている。

[タイトル] けもの道の四季
[出版元] 平凡社
[出版年月日] 1984年10月11日(初版1刷)
[ページ数] 80頁
[大きさ] 約27×23cm
[フォーマット] ハードカバー
[タイトルよみ] ケモノミチノシキ
[著者・編者等] 宮崎学/著
[印刷] 東京印書館/印刷、石津製本所/製本
[ISBN] 9784582529142
[状態] 中古 【5】並
[付属品] なし
[掲載本] 
[関連展覧会] 


宮崎学(みやざき・まなぶ)1949-

1949年、長野県生まれ。中央アルプスに挟まれた伊那谷に育つ。精密機械会社勤務を経て独学で写真を学び、1972年よりフリーランスの写真家として活動を開始。長野県を拠点に、日本各地の自然をフィールドとして取材を続ける。

哺乳類や猛禽類を中心に、動物の通り道に自作の赤外線センサー付き自動撮影カメラを設置する〈けもの道〉シリーズで知られる。人の介在を排した撮影手法により、野生動物の自然な行動や生態を記録し、独自の表現領域を切り開いた。近年は、人里に出没する野生動物や外来種、獣害問題など、人間社会と自然との関係を問うテーマにも取り組み、「自然界の報道写真家」として評価されている。

主な受賞に、1978年『ふくろう』(福音館書店)で第1回絵本にっぽん大賞、1982年『鷲と鷹』(平凡社)で日本写真協会新人賞、1990年『フクロウ』(平凡社)で第9回土門拳賞、1995年『死』(平凡社)で日本写真協会年度賞および『アニマル黙示録』(講談社)で講談社出版文化賞などがある。

2013年IZU PHOTO MUSEUM、2021年東京都写真美術館などで個展を開催。現在も制作・発信を続けるとともに、オンラインサロン「gaku塾」を通じた活動も行っている。

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