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神谷俊美 / KAMIYA Toshimi

東京綺譚 MIRABILITAS TOKYO

東京綺譚 MIRABILITAS TOKYO

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日本の写真家・神谷俊美による作品集『東京綺譚 / MIRABILITAS TOKYO』。

1982年頃から2005年まで、約23年にわたり東京23区を撮影し続けた写真群で構成された一冊。本郷の坂や路地を起点に、小名木川、隅田川、荒川、旧江戸川など、都市の水辺や運河沿いを歩きながら撮影された。

神谷は、再開発によって急速に変貌していく東京を、「記録」としてだけではなく、幻想性を帯びた都市空間として捉えている。夕暮れの川面、工事現場に林立するクレーン、取り壊される街並み、湿度を帯びた路地、運河沿いの静かな光景──。それらは現実の都市風景でありながら、どこか夢や記憶の層を漂うような感触を持つ。

作者自身はあとがきの中で、再開発の現場に立ち並ぶ巨大クレーン群を「長き反逆の機械」と呼んでいる。高度成長からバブル期へ向かう東京の暴力的な更新を見つめながら、その一方で、消えゆく風景への愛惜もまた強く滲んでいる。

ヨーロッパ滞在時に触れたヨーゼフ・スデックやフェルメールの光への関心も背景にあり、本作では都市を単なるスナップとしてではなく、“見ること”そのものの詩的体験として定着させようとしている点が印象的。

ローライフレックスによる正方形フォーマットの静かな画面には、1980〜2000年代東京の時間の堆積が宿っている。

東京という都市を、記録と幻想、都市論と私的記憶のあわいで見つめた写真集。

[タイトル] 神谷俊美写真集 東京綺譚 MIRABILITAS TOKYO
[出版元] 窓社
[出版年月日] 2006年5月24日(初版)
[ページ数] 90頁
[大きさ] 約221×262×11mm / 510g
[フォーマット] ソフトカバー
[言語] 日本語、英語
[タイトルよみ] トウキョウキタン ミラビリタス トーキョウ
[著者・編者等] 神谷俊美/著、高崎勝也(JDSグラフィック)/装丁、吉祥寺俊彦/跋文
[印刷] フクイン/印刷・製本
[ISBN] 9784896250817
[状態] 中古【6】並上~並(カバー:表紙と背にヤケ)
[付属品] なし
[掲載本] ‐
[関連展覧会] ‐


神谷俊美(かみや・としみ)1946-

1946年、愛知県生まれ。写真家。

成蹊大学文学部卒業後、東京綜合写真専門学校研究科修了。
1970年代より日本各地の風景や美術館を撮影し、のちにヨーロッパ各地へ滞在。特にウィーン滞在時にヨーゼフ・スデックの作品から強い影響を受け、都市や室内空間をめぐる独自の写真表現を展開した。

1970年代には、オリジナルプリントを箱に収めた少部数私家版写真集『固有時との対話』『過去への旅路』『MUSEUM-ONE』『山海図』『privates』『窗譜』などを制作。
1980年代以降は東京を主題とした作品制作を本格化。路地、運河、再開発地区、水辺空間などを長年撮影し、『東京神話』『新東京神話』『東京綺譚』へと発展していった。
作品「東京神話」は東京国立近代美術館に収蔵。

< Related Figures >

須田一政、鬼海弘雄、ヨーゼフ・スデック、大西みつぐ

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