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北井一夫 1970年代NIPPON(サイン入り)

北井一夫 1970年代NIPPON(サイン入り)

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戦後日本を代表する写真家・北井一夫による作品集『1970年代NIPPON』。
1960年代の闘争を記録した『抵抗』、そして高度経済成長の陰で過疎化が進む農村を旅して撮影した代表作〈村へ〉など、常に時代の現場と人々の生活に向き合ってきた北井の写真表現を集約した一冊である。

本書は、1973年から1981年にかけて撮影された2545本のネガの中から、作家自身があらためて選び直し、再編集した〈村へ〉の決定版として刊行された写真集。
1976年の『アサヒカメラ』増刊、1980年の淡交社版として発表された従来の『村へ』に収録されたイメージに加え、未収録作品も含めて再構成されており、タイトルを『1970年代NIPPON』として新たに提示されている。

70年代、日本の農村社会は急速な都市集中と労働力流出によって大きく変容していった。農業を基盤とした共同体や人間関係が崩れ、かつて「当たり前」だった風景や暮らしが失われていく過程を、北井は誇張することなく、淡々とした視線で記録している。
写し出されているのは特別な出来事ではなく、当時そこに生きていた「普通の人たちの普通の生活」。しかし、それらの多くはすでに姿を消し、いまでは写真の中にしか残されていない風景となっている。

すでに入手困難となっているアサヒカメラ別冊版、淡交社版『村へ』に代わり、本書は過去の読者にとっても、新たな読者にとっても、〈村へ〉の全貌をあらためて知ることのできる重要な写真集。
1970年代という時代の終わりと、日本の原風景の消失を静かに伝える、北井一夫の到達点のひとつ。

 

[タイトル] 1970年代NIPPON
[出版元] 冬青社
[出版年月日] 2001年7月10日(初版)
[ページ数] 228頁
[大きさ] 約24.5×18.5×3.5cm
[フォーマット] ソフトカバー
[タイトルよみ] 1970ネンダイニッポン
[著者・編者等] 北井一夫/著、とくだあきら/装幀
[印刷] 東京印書館/印刷、高柳昇/プリンティングディレクター
[ISBN] 4-924725-78-1 C0072
[状態] 中古 【5】並(カバー天地少ヨレ)
[付属品] なし
[掲載本] 
[関連展覧会] 


北井一夫(きたい・かずお)1944-

1944年、中国・鞍山に生まれる。
1965年、日本大学芸術学部写真学科を中退し、同年に初期代表作『抵抗』(未來社)を自費出版。
1969年には成田空港建設に反対する三里塚の農民を取材し、その成果をまとめた写真集『三里塚』(のら社、1972年)で日本写真協会新人賞を受賞する。

1974〜75年に『アサヒカメラ』で連載したシリーズ〈村へ〉によって、1976年に第1回木村伊兵衛写真賞を受賞。以降、国内外で高く評価され、戦後日本を代表する写真家として大きな存在感を持ち続けている。

主な展覧会に「タイムトンネルシリーズ Vol.20 北井一夫〈時代と写真のカタチ〉」(ガーディアン・ガーデン、2004年)、「いつか見た風景」(東京都写真美術館、2012年)など。
主な写真集に『村へ』(淡交社、1980年)、『新世界物語』(長征社、1981年)、『フナバシストーリー』(六興出版、1989年)、『いつか見た風景』(蒼穹舎、1990年)、『1970年代NIPPON』(冬青社、2001年)、『流れ雲旅』(ワイズ出版、2016年)、『過激派の時代』(平凡社、2020年)などがある。

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北井一夫

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