ISOLATED PLACES(サイン入り)
ISOLATED PLACES(サイン入り)
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北島敬三による写真集『Isolated Places』は、2012年にRAT HOLE GALLERYで開催された同名の展覧会にあわせて刊行された一冊。1992年以降継続されるシリーズ「PLACES」を軸に、日本各地で撮影された風景が収録されている。都市から山村、離島に至るまで、多様な地理が横断されながら、一貫して風景の匿名性が問われている。
写されるのは特定の場所性を強く主張する風景ではない。むしろ固有の文脈を剥ぎ取られ、均質化された視覚の断片。初期に見られた大都市の反復的な景観から、次第に日本各地の周縁へと撮影地は移行していくが、その変化は主題の転換ではなく視線の深化に近い。粒子の荒れた質感と硬質な階調が、風景を説明から切り離し、そこに残るのは人の痕跡のみ。都市と非都市の差異は無効化され、いずれも同じ距離で並置される。
本書において風景は、記憶や郷愁を喚起する対象ではなく、「顔と名前を失った」状態として提示される。北島敬三の実践は、場所を特定するための視覚ではなく、それを宙吊りにするための装置として機能する。風景という形式を通じて、同時代の感覚の輪郭を静かに露出させた記録。
[タイトル] ISOLATED PLACES (邦訳:孤立した場所/隔絶された場所)
[出版元] RAT HOLE GALLERY
[出版年月日] 2012年4月6日
[ページ数] 96頁
[大きさ] 約258*220*12mm / 660g
[フォーマット] ハードカバー
[言語] 日本語、英語
[タイトルよみ] イソレイテッド プレイシス
[著者・編者等] 北島敬三/著
[印刷] -
[ISBN] -
[状態] 中古 サイン入り【6】並上~並(表紙:僅かに凹みキズ、本体:三方に僅かに経年ヤケ)
[付属品] なし
[掲載本] -
[関連展覧会] 2012年4月6日〜5月23日 RAT HOLE GALLERY(東京)
北島敬三(きたじま・けいぞう)
1954年、長野県須坂市生まれ。写真家。
「WORKSHOP 写真学校」への参加を契機に写真活動を本格化し、1970年代後半より森山大道らと自主運営ギャラリー「イメージショップCAMP」を立ち上げる。1979年に発表した「写真特急便 東京」で日本写真協会新人賞を受賞。写真集『New York』(白夜書房)により第8回木村伊兵衛写真賞を受賞する。
以降、東西ベルリン、東欧、アジア諸都市、旧ソビエト連邦などを撮影し、冷戦構造下の都市や社会の緊張を記録。1990年代以降は、無徴の人々を捉えた〈PORTRAITS〉や、日本各地の風景を定点的に撮影する〈UNTITLED RECORDS〉など、主題と方法を更新しながら制作を続けている。同時に、自身の過去作を読み返し再構成する試みも継続してきた。
初期から現在に至るまでの仕事を総覧する回顧展「借りた場所、借りた時間」(会期:2025年11月29日〜2026年1月18日)が長野県立美術館にて開催されている。
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