ランドスケープ - 柴田敏雄(サイン入り)
ランドスケープ - 柴田敏雄(サイン入り)
受取状況を読み込めませんでした
日本の写真家 柴田敏雄による写真集『ランドスケープ / Landscape』。2008〜2009年に東京都写真美術館で開催された展覧会を機に刊行されたカタログ作品集。人工物と自然が交差する風景を、構造として捉え直し、土木と自然の境界にあるかたちの面白さを提示した一冊。
柴田は、いわゆる自然の美しさを写す風景写真とは異なり、人の手が加わった地形や構造物を主題としてきた。ダムや堤防、道路、落石防止ネットなどの土木設備を大型カメラで丁寧に写し取り、直線と曲線、繰り返されるパターンや対称性が生み出すリズムを画面の中に浮かび上がらせる。そこには日本の土木技術の細やかさや工芸的な感覚が映し出される一方で、人工物と自然がせめぎ合う関係も感じられる。
その風景は単なる記録にとどまらない。落ち着いた画面はまずかたちとしての美しさを見せ、やがて人の営みによって変えられてきた自然のあり方を静かに考えさせる。地名などの手がかりを排した構図によって、特定の場所でありながら、どこか別の風景のようにも見えてくる点も特徴的。日本各地に加え、1990年代後半以降はアメリカのダムなども撮影対象に加え、土地ごとの違いが画面の細部からにじみ出る。
作品は「カラー」「夜景」「モノクロ」という三つのタイプで構成され、1980年代から近作までの流れを見渡せる内容となっている。大型カメラによる細やかな描写と構造的な視点によって、風景写真の新たな魅力を示した作家の仕事がまとまった一冊。
[タイトル] ランドスケープ - 柴田敏雄
[出版元] 旅行読売出版社
[出版年月日] 2012年7月30日(3刷)
[ページ数] 64頁
[大きさ] 約258*364*8mm / 710g
[フォーマット] ソフトカバー
[言語] 日本語・英語
[タイトルよみ] ランドスケープ
[著者・編者等] 柴田敏雄/著、東京都写真美術館/企画・監修、藤村里美/企画
[印刷] 凸版印刷/印刷・製本
[ISBN] 9784897522852
[状態] 中古 表紙裏に金ペンでサイン【8】美〜並上(奥付に僅かにヨゴレ)
[付属品] -
[掲載本] -
[関連展覧会] 2008年「ランドスケープ 柴田敏雄展」東京都写真美術館(東京)
柴田 敏雄(しばた・としお)1949-
1949年東京生まれ。東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻を経て同大学院修了。
1975年、ベルギー文部省奨学金を受け、ゲント市のゲント王立アカデミー写真科に入学し、本格的に写真制作を始める。1979年帰国。
日本各地のダムや砂防堰堤、コンクリート擁壁など、自然の中にある人工構造物を大型カメラで捉えた作品で注目を集める。緻密なモノクロプリントと厳密な構図によって、近代日本の風景に内在する構造と形態を提示した。1992年、写真集『日本典型』により第17回木村伊兵衛写真賞を受賞。同年、ニューヨーク近代美術館「New Photography 8」に選出される。
1997年にはシカゴ現代美術館で個展を開催するなど、国内外で発表を重ねる。2000年代以降はカラー作品にも取り組み、表現の幅を広げた。2008年、東京都写真美術館にて大規模個展「ランドスケープ」を開催。2009年、日本写真協会作家賞および東川賞国内作家賞を受賞。
作品は、メトロポリタン美術館、ポンピドゥー・センター、東京国立近代美術館など、国内外の主要美術館に収蔵されている。
< Related Figures >
伊奈英次、広川泰士、中野正貴
