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伊藤若冲 / ITO Jakuchu

伊藤若冲 ― アナザーワールド ―

伊藤若冲 ― アナザーワールド ―

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江戸時代中期の絵師・伊藤若冲(1716–1800)の水墨画を中心に、その多彩な絵画表現を紹介した展覧会「伊藤若冲―アナザーワールド―」の公式図録。2010年に静岡県立美術館と千葉市美術館で開催された展覧会にあわせて刊行された。

若冲は、緻密な描写と鮮やかな色彩による《動植綵絵》などの着色画で広く知られる一方、生涯にわたって数多くの水墨画を制作した。本展では、これまで着色画を中心に語られてきた若冲の画業を、水墨作品の技法や造形的な特徴から捉え直している。

図版は「若冲前史」「初期作―模索の時代」「着色画と水墨画」「晩年期―多様なる展開」の4章で構成。若冲以前の水墨表現を示す黄檗僧・鶴亭らの作品をはじめ、若冲の初期作品から晩年の水墨画までを紹介する。墨のにじみを利用して白い輪郭を生み出す「筋目描き」、無数の点による描写、格子状の枡目を用いた表現など、独自の技法にも注目している。

《象と鯨図屏風》《白象群獣図》などの作品を通して、若冲が追求した大胆な構図や独創的な造形感覚をたどる。また、拓本にならった墨摺版画や多色摺版画にも触れ、若冲の表現が絵画にとどまらず、さまざまな技法へと展開していたことを紹介している。

巻末には、小林忠による「伊藤若冲の多彩な絵画世界」、伊藤紫織による「『唐画』としての伊藤若冲」、福士雄也による印章分析を通じた作品編年の考察、石上充代による《白象群獣図》の研究を収録。作品解説、印章一覧、落款、略年譜、主要参考文献、作品目録も掲載されている。

華麗な着色画とは異なる若冲の水墨表現を中心に、江戸絵画の技法と造形を詳細に検証した展覧会図録。

[タイトル] 伊藤若冲―アナザーワールド― / Ito Jakuchu: Another World
[出版元] マンゴスティン
[出版年月日] 2010年4月10日
[ページ数] 340頁
[大きさ] 約227*300*24mm / 1496g
[フォーマット] ソフトカバー
[言語] 日本語・英語(一部)
[タイトルよみ] イトウジャクチュウ アナザーワールド
[著者・編者等] 伊藤若冲/画、千葉市美術館(伊藤紫織)・静岡県立美術館(福士雄也、石上充代)/編集、近藤正之/デザイン、ほか
[印刷・製本] ニューカラー写真印刷株式会社/制作
[ISBN] -
[状態] 中古【5】並(表紙天に少キズ)
[付属品] -
[掲載本] -
[関連展覧会] 「伊藤若冲―アナザーワールド―」|静岡県立美術館(2010年4月10日–5月16日)、千葉市美術館(2010年5月22日–6月27日)

伊藤若冲(いとう じゃくちゅう)1716–1800

1716年、京都生まれ。江戸時代中期の画家。京都・錦小路の青物問屋「枡源」の長男として生まれる。幼少期から絵画に親しみ、狩野派の画法や中国絵画を学んだ。

身近な動植物を丹念に観察し、特に鶏を繰り返し写生することで独自の描写技法を発展させた。1755年、家業を弟に譲り、本格的に画業に専念する。

1757年頃から代表作《動植綵絵》の制作に取り組み、鳥や魚、草花などを緻密な描写と鮮やかな色彩で表現した。水墨画においても、墨のにじみを利用した「筋目描き」や点描など、紙と墨の性質を生かした独創的な技法を用いた。

絵画だけでなく、墨摺版画や多色摺版画にも取り組み、『乗興舟』『玄圃瑤華』『素絢帖』などを制作。禅僧の大典顕常をはじめ、京都の文化人たちと交流した。

晩年まで精力的に制作を続け、1800年に京都で逝去。代表作に《動植綵絵》《仙人掌群鶏図》《象と鯨図屏風》《群鶏図》などがある。

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